
2026年現在、出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークが広く普及しています。
中小企業も例外ではありませんが、小規模オフィスの場合「Web会議の音漏れが気になる」「新たに会議室を作る余裕がない」といった新たな問題が浮上しています。
そこで今回は、限られたスペースを有効活用しながらWeb会議スペースや集中エリアを確保するためのアイデアをまとめました。
Web会議ブースや集中エリアを設置する際の注意点もあわせて紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
INDEX
1.小規模オフィスにWeb会議室や集中エリアを設けるためのアイデア5選
2.Web会議ブースや集中エリアを設置する際に気を付けたいポイント
3.まとめ
1.小規模オフィスにWeb会議室や集中エリアを設けるためのアイデア5選
小規模オフィスにWeb会議専用のスペースや集中エリアを設けたいときに役立つアイデアを5つご紹介します。
防音対策や視線対策を行う
Web会議室や集中エリアでは、プライバシー保護や落ち着いた空間を確保するために防音対策や視線対策が必須です。
オフィスの一画にこれらのスペースを設ける場合は、壁に吸音材を使用する、周囲にパーテーションを設けるなどの工夫を取り入れ、視線や音が気にならない空間づくりを意識しましょう。
近年は、壁に簡単に取り付けられる吸音材や吸音パネルが販売されているため、大がかりな工事を行わなくても防音できます。
パーテーションも壁や床に取り付けるものではなく、スタンド式や可動式、折り畳み式などを選べば手軽に設置できますし、用途やシーンに応じて容易にレイアウトを変更できます。
ボックス型集中ブースの設置
ボックス型集中ブースとは、四方を壁で完全に区切ったブースのことです。
パーテーションだけで区切ったセミクローズドタイプのブースに比べると、防音性が高く、かつ視線もしっかり遮れます。
より集中力を高めたい場合や、機密性の高いやり取りをWeb会議で行いたい場合はボックス型集中ブースの設置を検討すると良いでしょう。
ファミレスブースを導入する
ファミレスブースとは、テーブルやソファを向かい合わせに配置することで空間を区切るレイアウト手法です。
ファミリーレストランでよく見られるレイアウトであることから、この名が付けられました。
ファミレスブースは個々のブースに間仕切りはないものの、ソファとテーブルだけで構成できる上、窓際や壁際などデッドスペースになりやすい場所にも配置しやすいです。
また、間仕切りがない分、誰でも気兼ねなく利用できるのもメリットの一つでしょう。
ただし、音や視線を遮るものがないぶん、プライバシーを保護しにくいという欠点があります。
そのため、ブースごとにパーテーションを設置して目隠ししたり、マスキング音と呼ばれる特殊な音を流して声を聞き取りにくくしたりと、さまざまな工夫を行うことも検討した方が良いでしょう。
カウンター席の設置
窓際や壁際にデッドスペースがあるのなら、カウンター席を設けるのも一つの方法です。
カウンター席は片側にしかチェアを設けないため、テーブルよりも省スペースで設置できます。
ブースごとに電源などを取り付ければ、ノートパソコンでの作業にも対応可能です。
なお、隣席が気になる場合は、カウンターの上にスタンド式のパーテーションを設置すれば目隠しになります。
ただし、ややオープンな環境になるため、音漏れ対策として高性能なヘッドホンやマイクを完備することも検討した方が良いかもしれません。
例えば、ノイズキャンセリング付きのヘッドホンや、集音声に優れたマイクを導入すれば、周囲からの音を遮断するとともに、ブース利用者が発している声も外に漏れにくくなるでしょう。
用途別のゾーニングを行う
オフィスにおけるゾーニングとは、用途や業務内容ごとにエリアを区分けすることです。
例えば、外勤者が多いオフィスなら出入口に近いところに執務エリアを設け、奥まった場所にWeb会議ブースや集中エリアを設けるなど。
用途や目的の異なるエリアを明確に区切れば、Web会議ブースや集中エリアの近くを頻繁に人が行き来する心配もなくなり、落ち着いた空間を確保しやすくなります。
また、エリアごとの境界に可動式のパーテーションを設置しておくのもおすすめです。
2.Web会議ブースや集中エリアを設置する際に気を付けたいポイント
Web会議ブースや集中エリアを設置する際は、以下3つの点に注意が必要です。
ボックス型集中ブースでは法令に注意
消防法では、天井や壁によって囲われたブースにおいて消防用設備等の設置を義務付けています。[注1]
ただし例外もあり、床や壁に固定されていない可動式ブースであり、かつ一定の要件を満たしていれば、ブースごとの消防用設備の設置義務は免除されます。
なお、要件には、ブースの床面積が6㎡以下であることや、天井や壁が不燃材料で仕上げられていることなど、複数あります。[注1]
要件に該当しない場合、たとえ可動式ブースであってもブースごとに消防用設備を設置しなければなりません。
以上の点から、ボックス型集中ブースの導入を検討するのなら、消防法のルールと照らし合わせて然るべき措置を講じる必要があります。
[注1]:総務省消防庁 「可動式ブースに係る消防用設備等の取扱いについて」
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/240823_yobou_404.pdf
Web会議ブースや集中エリアの利用ルールを策定する
Web会議ブースや集中エリアが本来の目的として活用されるよう、あらかじめ利用ルールを策定しておく必要があります。
例えば、使用回数や使用時間の制限、予約の方法、ブース内での飲食の可否など。
ルールが曖昧なまま設置すると「1人の従業員がブースを占領していて使えない」「飲食の音が気になって集中できない」といった不満が噴出する原因となるため、就業規則やマニュアルなどにルールを盛り込んでおくことをおすすめします。
利用人数に合わせて設置する
Web会議ブースや集中エリアの座席の数は、利用人数に応じて過不足なく設置する必要があります。
少な過ぎると利便性が著しく低下しますし、逆に多過ぎるとスペースを圧迫し、オフィス全体の快適性が損なわれる原因になる可能性があります。
そのため、ブースや座席を新設する際は事前にある程度の利用人数を推測した上で、適切な数を導き出しましょう。
ハイブリッドワークを採用している場合、曜日によってブースや集中エリアの利用率に波が生じがちですが、ピーク時に合わせれば「使いたくても使えない」という問題を解消できます。
ただし、スペースの関係上、ブースやエリアの座席をピーク時に合わせられないケースもあるでしょう。
そのようなときは、前述した利用ルールで連続使用時間の上限を設けて回転数を上げるといった対策を取り入れるのも一つの方法です。
3.まとめ:会議室を作るスペースがなくても、工夫すればハイブリッドワークに対応できる
独立したWeb会議室や集中エリアを設けるスペースがない小規模オフィスでも、ボックス型集中ブースやファミレスブース、カウンター席の導入などの工夫を取り入れれば、Web会議に適した環境を整えられます。
同じエリアにブースを設置すると音や視線が気になるケースが多いため、吸音材や吸音パネル、パーテーションなども上手に活用してみましょう。
プライバシーや防音性を重視するならボックス型集中ブースがおすすめですが、場合によっては消防用設備の設置などが必要になることもあるため要注意です。
「消防用設備なしでブースを取り付けるにはどうすれば良いの?」「自社に合ったブースの選び方が分からない」という場合は、オフィス改装のプロに相談してみてはいかがでしょうか。
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