近年、ビジネスの世界では「アジャイル型組織」が注目されています。
アジャイル型組織は、効率よくDX化を促進するために有効な働き方で、迅速かつ柔軟な対応が求められる現代にマッチした組織構造です。
今回は、アジャイル型組織を支えるオフィスデザインの重要性について、具体的なポイントを挙げながら解説します。
オフィスのレイアウト変更やオフィス移転を検討する際の、オフィス環境の構築に役立てば幸いです。
INDEX
1.アジャイル型組織とは
2.アジャイル型組織の強み
3.アジャイル型組織におけるオフィスデザインの重要性
4.まとめ
1.アジャイル型組織とは
アジャイル型組織をひとことで言い表すと、変化に強い組織構造と言えます。
アジャイルとは、そもそもソフトウェア開発に起源を持つプロジェクト管理手法です。
原則として、迅速なフィードバックと柔軟な対応を重視しています。
アジャイル型組織では、短期間で実行と評価を繰り返して、業務改善を行っていきます。
また、業務改善など「今あるものをよりよくしていく」だけでなく、新たな価値創出も行うことができます。
短期間で実行と評価を実施することで、時代にマッチした価値を短いスパンで提供することができるのが、アジャイル型組織の特徴です。
・アジャイルとウォーターフォールの違い
アジャイルとはソフトウェア開発の現場で用いられている手法であることは、先に紹介したとおりです。
アジャイル開発が主流になる以前は、ウォーターフォール開発という手法が主流でした。
ウォーターフォール開発は、要件定義から全体の設計をまず行い、段階的に開発工程を完了させていく方法です。
このウォーターフォール開発は、はじめから全体像が見えているので、おおよそのスケジュール感や予算が組み立てやすいというメリットがありました。
一方で、はじめに全体の設計や仕様を決めてしまうので、途中で変更したり、後からより良いやり方が見つかった時にシフトチェンジしたりするのが難しいというデメリットがあります。
これに対しアジャイル開発は、計画と設計、実装、テストという4つの開発工程を短期間で区切って繰り返し行っていく開発方法で、現在のベーシックなソフトウェア開発手法となっています。
2001年に17名の開発者が行った「アジャイルソフトウェア開発宣言」により、徐々にこの開発手法がとられるようになりました。
ウォーターフォール開発よりもスケジュールや予算をはっきり組みにくいという難点はあるものの、試行錯誤しながら開発できるため、より優れたソフトウェアを開発しやすくなっています。
このアジャイル開発のプロセスを組織に応用したのが、「アジャイル型組織」です。
2.アジャイル型組織の強み
アジャイル型組織は、迅速な意思決定が最大の強みとなります。
個々の従業員に与えられる裁量が大きく、結果として業務の最適化を進めやすい、顧客のニーズを反映しやすいというメリットが得られます。
裁量権を得ることで従業員に責任感や自発性が生まれます。
これに伴って、チーム間や従業員同士のコミュニケーションも強化されます。
一方でマネジメントの難易度は高くなり、個々の従業員が自分の業務に責任をもって取り組むことも求められます。
したがって、アジャイル型組織を実現するにはコミュニケーションが取りやすく、管理職が従業員のマネジメントをしやすいオフィス環境が求められます。
アジャイル型組織は、ジョブ型雇用と深い関係があります。
ジョブ型雇用は、これまでの終身雇用制度に代表されるメンバーシップ型の雇用とは異なり、職務や役割に応じたスキルを持つ人材を確保していこうという考え方です。
アジャイル型組織は、ジョブ型雇用で確保した人材に、最大限力を発揮してもらうための組織づくりと言えるでしょう。
3.アジャイル型組織におけるオフィスデザインの重要性
アジャイル型組織の成功には、それにマッチしたオフィス環境が不可欠です。
オフィス移転やレイアウト変更を考えている企業にとって、これらの要素を取り入れたデザインが、新しい働き方を支える鍵となるはずです。
働くことに対して積極的になれるオフィス環境を整えて、アジャイル型組織づくりの準備をしていきましょう。
アジャイル型組織を実現するのに有効なオフィスデザインのアイデアは、具体的に次のようなものがあります。
・フレキシブルな空間を設ける
アジャイル型組織にとって、変化に対応できるフレキシブルなスペースはもっとも重要な存在です。
移動しやすいデスクや、必要に応じて配置を変えられるモジュール家具など、今取り組んでいるプロジェクトに応じて簡単にレイアウトを変更できるオープンスペースを作ってみましょう。
・従業員が仕事しやすいウェルビーイングな環境
アジャイル型組織は、従業員の裁量権が大きく、自律したワークスタイルが求められます。
必然的に、社員の健康とウェルビーイングを考慮したオフィスデザインを検討することになるでしょう。
快適で仕事を自発的に行いたくなる、そうしたオフィス環境であれば、従業員の能力は最大限に発揮されるはずだからです。
例えば、長時間座っていても疲れにくいチェアの導入や、自然光を室内に取り入れやすいレイアウト、座り疲れたら立って作業ができる昇降テーブル&チェアのスペースを設けるなど、働きやすい環境を整えてみましょう。
・コミュニケーションが取りやすいエリアの確保
チームや従業員間の連携を促進するためには、気軽にコミュニケーションを取れる空間を設けることも大切です。
会議室のように改まった場だけでなく、カジュアルな会話がしやすい休憩スペースやラウンジスペースを設けても良いでしょう。
・集中できる個室空間の確保
コミュニケーションを取りやすい空間だけでなく、集中したい時の静かな空間も重要です。
特に、セキュリティレベルの高い業務を行う時や、プライバシーに配慮した工程を行う時は、第三者が不用意に近づく不安のない空間が必須となります。
個室を分けるスペースがない時は、パーテーションや家具を利用して壁を作るのも良いアイデアです。
・テレワーク環境の整備
リモートワークとオフィスワークを組み合わせたハイブリッドワークの実現に向けて、オフィス環境を整えることも、アジャイル型組織には必要です。
従業員の自律的な働き方を促す場合、「どこで働くか」にある程度自由度を持たせることで、より良い結果を期待することができるでしょう。
デジタル機器を充実させるとともに、オフィスにいる従業員と自宅で仕事をする従業員が円滑にコミュニケーションを図れるチャットアプリなどの導入、タスク管理ツールでの業務見える化を進めていくのはいかがでしょうか。
クラウドベースのアプリやツールを導入することで、従業員がどこで働いていてもほぼすべての作業が確認できるようになり、結果として生産性の向上も期待されます。
4.まとめ:アジャイルな(機敏な)組織づくりはオフィスデザインから
アジャイル(agile)には、英語で「素早い、頭の回転がはやい、機敏な」という意味があります。
急速なデジタル化に伴い、ビジネスシーンに求められる素早さは年々加速していますが、それに対応する対策の一つがアジャイル型組織への転換と言えるかもしれません。
スピード感をもって業務ができるオフィスデザインは、従業員の働きやすさを叶えて、企業成長を促せる策となるでしょう。
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