オフィスの内装工事は、天井や壁、間仕切りの施工から、電気設備、水道設備、空調設備の設置工事まで、さまざまな工程があります。
居抜き物件であれば不要となる工事もあるので、個々の工事内容を把握して少しでも安く抑える方法を探してみることをおすすめします。
内装工事の内訳と、予算配分のコツをご紹介します。
INDEX
1.オフィス内装工事の費用相場と坪単価について
2.オフィス内装工事費用の内訳
3.オフィス内装工事費用の賢い配分方法、安く抑えるコツ
4.まとめ
1.オフィス内装工事の費用相場と坪単価について
オフィス内装工事の費用相場は、スケルトン物件か、居抜き物件かで変わってきます。
スケルトン物件とは、内装や設備が施工されていない躯体のみの状態の物件のことです。
居抜き物件は、前の借主の施工が残っている状態で、問題がなければ設備や内装をそのまま使用できる物件のことです。
スケルトン物件の内装工事は、坪単価20〜30万円が相場です。
居抜き物件の内装工事は、坪単価10〜20万円がおよその相場です。
2.オフィス内装工事費用の内訳
オフィスの内装工事は、項目が多岐にわたります。
それぞれの工事の概要について把握しておくことで、内装工事の計画が立てやすくなり、見積もりの検討もしやすくなります。
オフィスの種類や形態によって多少の違いはありますが、内装工事費用は次のように細分化されています。
・設計費(デザイン費)
内装をどのように構築していくか、計画の準備段階から費用は発生します。
ここでしっかりと細部まで計画しておくことで、円滑にその後の工事が行えるようになります。
・仮設工事費
これは足場や仮設トイレの設置日、清掃費、安全管理要員の人件費など、工事を安全に進めるために必要な費用です。
壁や天井、電気設備の工事が不要な居抜き物件の場合は、仮設工事費を安く抑えられるケースもあります。
・軽鉄工事費
軽天工事費、LGS工事費ともいわれています。
天井や壁の土台のため、軽い鉄骨を使って骨組みを設置する工事のことです。
オフィス全体の耐久性に関わる工事になります。
・ボード工事費
軽鉄工事で施工された鉄骨に、遮音材や断熱材、石膏ボードなどを貼りつける工事です。
会議室などで、防音対策が必要な場合は、特殊素材を用いるために費用が高額になる場合があります。
・仕上げ工事費
表装工事費ということもあります。
ボード工事で施工したボードの上に、クロス(壁紙)などを貼ったり、塗装、左官などを行う工事です。
どのような内装材を使うか、どのような表装をするかによって費用が変動しやすいのが特徴です。
・間仕切り工事費
間仕切りは、施工型と置き型があり、内壁を作る施工型の方が、置き型より費用は高くなります。
置き型は、移動可能な間仕切りやパーテーションを置く工事です。
スケルトン物件の場合は、部屋のレイアウトをある程度自由に設計できますが、居抜き物件の場合は、あらかじめ残された間仕切りを使用する場合、レイアウト変更ができないので注意しましょう。
・建具工事費
建具は、ドア(自動ドア含む)、窓、シャッターといった開口部に取りつける設備です。
ドアや窓そのものだけでなく、これらの可動部を支えるドア枠や窓のサッシなどを工事する費用でもあります。
・設備工事費(電気・通信・照明)
電気・通信・照明の設備工事は、IT時代に欠かせないコンセント、LANケーブル、電話などを取りつけるために行います。
照明器具の施工費は、照明1台につき1〜2万円が相場で、壁に取りつける照明のスイッチは、1台につき5,000円程です。
コンセントや照明の数は、オフィスの広さだけでなく、そこで働く従業員の数によって最適な数が変わってくるので、スペースと人員に合わせた数をあらかじめ決めておくとスムーズです。
・設備工事費(空調・水道・消防)
換気や冷暖房に関わる機器を設置するための空調設備工事は、居抜き物件の場合は不要になることもあります。
エアコンの室外機と本体を接続するための配管工事や、空調のための電気工事が必要なオフィスでは、空調設備費が高額になる可能性があります。
オフィスのトイレやシンクは、居抜き物件の場合、水道工事不要でそのまま使用することができるでしょう。
しかし、スケルトン物件に設置する場合や、居抜き物件のトイレやシンクを改修する場合は、水道工事が必要になります。
消防設備工事は、建物の用途、構造に応じて設置が義務づけられている消防設備があるので、安く抑えることが難しい工事です。
居抜き物件の場合、消火栓やスプリンクラーは設置されているはずですが、10〜20年で交換が必要なので、タイミングによっては費用が発生するケースもあります。
・設置工事費(看板・サイン)
看板、エントランスの案内表示、トイレのマークなど、オフィスに必要なサインは意外と多いものです。
新しく設置する費用に加えて、居抜き物件に残された看板を処分する際は撤去費用が上乗せされることもあります。
3.オフィス内装工事費用の賢い配分方法、安く抑えるコツ
オフィス内装工事は、安全のために削ることができない項目があります。
ゆえに、予算内に抑えるにはクロス材を厳選したり、居抜き物件を探して必要な工事自体を減らしたりといった工夫も必要になります。
・相見積もりを取る
工事費用の相場を見極めるためには、数社から見積もりを取って価格を比較するのがもっとも得策と言えるでしょう。
業者によって得意としている工事は異なるケースがあるため、同じ工事内容でも金額が異なってくる場合があります。
・居抜き物件を借りる
オフィスの移転先をゆっくり選んでいる時間がないという場合は、並行して複数の業者に見積もり依頼をするのが難しい場合があります。
そんな時、スピーディにコストを抑えられるのは、居抜き物件を借りるという選択です。
居抜き物件は、前の借主が施工した設備をできる限り使用することで、空調設備工事や水道設備工事などをカットすることができます。
ただし、前の借主がゴミや不要な什器などを置いていってしまった場合、撤去費用が別途必要になるので、その点は注意が必要です。
・コストをかける優先順位をつける
現在は原材料費や輸送費が高騰しているため、どうしても予算内に収まらないということも想定されます。
その時は、どの工事や設備を優先させるのか、どれを削るかという優先順位をあらかじめつけておくと、スピーディに工事の見直しができるのでおすすめです。
優先順位を検討するうちに、本当に必要な設備が見えてきたり、クロスやボードを1ランク下げて全体のコストを抑えたりというアイデアが見えてくることもあります。
4.まとめ:内装工事の内訳を知ることで満足できるオフィスを手に入れましょう
内装工事は、漠然と考えるよりも工事の内訳について理解を深める方が、より満足度の高い依頼ができます。
予算をオーバーしてしまいそうな時は、相見積もりや居抜き物件の検討、コストをかける優先順位の設定などの工夫でコストカットを目指すのはいかがでしょうか。
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