2023年は、コミュニケーションと個々の集中という2点のバランスをしっかりとれるオフィスデザインが好まれていました。
これは、在宅ワークの広がりによって、社員同士の気軽なコミュニケーションが難しくなり、積極的に関係性を構築していく必要性が見直されたことと関係しています。
本記事では、コミュニケーション、SDGsといったワードを元に、2023年のオフィスデザインのトレンドを振り返ります。
また、2024年に目指すべきオフィスデザインについてもまとめました。
INDEX
1.2023年のオフィスデザイン、トレンドワード
2.オリジナリティも重視される時代に
3.2024年のオフィスデザインはどうなる?
4.まとめ
1.2023年のオフィスデザイン、トレンドワード
早速、2023年のオフィスデザインにおいて重要視されたコンセプトやトレンドとなったワードをチェックしてみましょう。
耳にしたことがあるワードや、実際に試してみたレイアウトはありますか?
・オープンスペースづくり
オープンスペースとは、ひらかれた空間を意味します。
大きなテーブルを置いたり、大勢が一緒に作業できる空間を確保したりして、部署や担当を越えて従業員なら誰もが使用できるような空間は、円滑なコミュニケーションと自由な発想をもたらします。
プライベートスペースとのバランスを取ることで、オープンスペースはその有効性を高めます。
オープンスペースは、後から解説するABWでも重要な役割を果たします。
・プライベートスペースの拡充
プライベートスペースとは、一人のデスクや空間が区切られているスペースのことです。
オープンスペースと真逆のスペースで、ミスの許されない集中が求められる業務や、高度なセキュリティを保ちたい業務にふさわしいスペースです。
プライベートスペースは、プライバシーが確保できる一方、従業員同士のコミュニケーションが生まれにくいというデメリットがあります。
オープンスペースとバランスよくレイアウトすることで、オフィスの効率化を促進することができます。
・ABW
ABWは、Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の頭文字を取ったものです。
オランダの企業が提唱したコンセプトで、日本語では、業務内容に合わせて働く場所を自由に選べる働き方という意味になります。
経理やプログラミングなど一人で集中して取り組みたい時は、同僚の視線や動きが気にならない集中できる閉じられた空間で仕事をして、アイデアを出したりプレゼンの最終調整をしたい時は、気軽にコミュニケーションが取れるオープンな空間で仕事をする、といった働き方がABWです。
自由に席を選んで仕事をするフリーアドレス制と似ていますが、異なるのは自分の気分や「空いているから」という理由で座る場所を選ぶのではなく、「どのような業務を行うか」を軸に働く席を決めるという点です。
・SDGs、環境配慮型デザイン
2022年頃から、サスティナブルな素材を使った家具を使用する、リユースやリサイクルの考えを取り入れたオフィスづくりをする、人と環境に配慮したものを使う、といったSDGsのコンセプトはトレンドになっていました。
・ハイブリッドオフィス
ハイブリッドやメリハリというワードも、2023年のトレンドの一つです。
オープンなスペースとプライベートなスペースをバランス良く配置したり、テレワークと出社の併用ができるようにITツールやオンライン会議環境を整えたりすることなどが具体的なハイブリッドオフィス、ハイブリッドワークの例です。
コロナ禍以降、オフィスデザインは「コロナ前の状態になるべく戻そう」というコンセプトで行われる場合と、「ニューノーマルに沿った空間を作ろう」というコンセプトで行われる場合とで二極化しましたが、ハイブリッドオフィスはどちらかといえばニューノーマルなスタイルと言えるでしょう。
・フレキシブルデザイン
フレキシブルなデザインとは、移動式のパーテーションで空間を区切って可変できるようにする、デスクレイアウトを自由に動かせるような空間を確保する、会議室として使っているスペースを打ち上げやラウンジとしても使用できるようにする、といった柔軟なレイアウトのことです。
フレキシブルなデザインは、従業員数の増減や業務内容の変化にも対応しやすく、変化のスピードが早まった2023年には強く求められるものとなりました。
2.オリジナリティも重視される時代に
従来のオフィス環境といえば、デスクが並んだ大広間に、役職者の個室、会議室、給湯室とある程度は画一化されていたかと思いますが、2023年からはオリジナリティを感じるデザインが好まれるようになりました。
その根底にあるのは、オフィスを長時間過ごす「居場所」として再解釈する動きです。
これまで、オフィスは単に働く場所と考えられてきました。
しかし、仕事は人が一日のうちの大半を費やす作業であり、オフィスで過ごす時間は決して短いものではありません。
2023年は、オフィスにいて居心地が良い、仕事がしやすいといった環境を目指すために、企業の考える「自社らしさ」が重視されるようになった年でもあります。
労働や出社を義務ととらえるのではなく、充実した時間ととらえるためのオフィスデザインが、今強く求められているのです。
事実、2024年も引き続きオフィスデザインのオリジナリティは重視される傾向にあります。
最後に、2023年から続く今年のトレンドについてチェックしてみましょう。
3.2024年のオフィスデザインはどうなる?
2024年のオフィスデザインとして継続されるのは、ハイブリッドワークに対応できる環境であると予想されています。
また、テレワークやオンラインミーティングが一般化したことにより、オフィス内の雑音や話し声を効果的に抑えるレイアウト、吸音パネルなどのアイテム活用が注目されています。
一方で、従業員同士のコミュニケーションは引き続き強く求められていくため、用途や目的に適した家具、パーテーションを置くことが重要になってくるでしょう。
さらに、2023年のトレンドであった「オリジナリティ」は「ブランディングの確立」へと進化しつつあります。
従業員が企業への帰属意識を感じられる、愛社精神を育むような空間づくりは、離職を防ぐためにも効果的です。
また、意味のあるレイアウトや、企業としての姿勢を感じられるスペースづくりをすることで、来客に自社のストーリー、ブランディングを提示することができます。
来客にオフィスデザインの意図やヒストリーを紹介することで、さらに従業員の帰属意識が育つという好循環が生まれるオフィスデザインが、2024年の大きなトレンドになると考えられています。
4.まとめ:2024年へと続く2023年のトレンドを見ると世相も見えてきます
2023年は、アフターコロナとしてオフィスがどの方向へ舵取りをするか、迫られた年でもあったようです。
テレワークを併用して新しい生活様式に合わせたワークスタイルを推奨するか、コロナ禍以前の形を取り戻すべく尽力するか、企業や業態によってそれぞれ難しい選択をしたのではないでしょうか。
いずれの選択も、続く2024年につなげて柔軟かつフレキシブルに動いていきたいものですね。
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