オフィスのレイアウトを決める時には、ゾーニングを意識することが重要です。
ゾーニングは、場所や空間を適切に使うために必要な考え方で、業務効率をUPさせたり、働きやすさを実現したりするのに効果的です。
今回は、オフィスのゾーニングの重要性と具体例を紹介しながら、最適なレイアウトの決め方についてご案内します。
INDEX
1.オフィスのゾーニングとは
2.オフィスのゾーニングの具体例
3.ゾーニングを意識したオフィスレイアウトの考え方
4.3つのスタイルに分けて考える
5.まとめ
1.オフィスのゾーニングとは
そもそもゾーニング(Zoning)の意味をご存じでしょうか。
ゾーニングには、「場所や空間を用途別に分ける」、あるいは「サービスをなんらかの基準によって制限する」という意味があります。
例えば、幼児が安全に遊べるように、小学生未満の子どもが遊べるスペースと、小学生以上の子どもが遊べるスペースを区切るのはゾーニングの一種です。
また映画などで、暴力描写や性描写の程度に応じて閲覧できる年齢を区切るのもゾーニングの一種です。
オフィスのゾーニングは、オフィスという限られた空間を快適に使うために各人が必要な機能などに応じて配置を決める方法を指します。
セキュリティのレベルに応じて配置を決めるのも、ゾーニングの一環と言えるでしょう。
2.オフィスのゾーニングの具体例
具体的に、ゾーニングを意識したレイアウトの例を挙げてみます。
実際のレイアウト事例を見ていけば、自社のレイアウトをゾーニングに応じて決めるということがどのようなことか、イメージがわきやすいのではないでしょうか。
・出入りの多い部屋と機密情報を扱う部署を離す
機密書類を扱うことが多い部署や、社外秘データをやり取りする業務が発生する部屋やスペースは、エントランスや応接室、休憩スペースのように人の出入りが多い場所とは離しておくのが理想です。
社外の人が多く行き交う部屋に近いと情報漏洩のリスクが高まるためです。
一般的に、エントランスと機密情報を扱うエリアの間には、業務エリアを介在させるのが良いとされています。
業務スペースは従業員数が多く、人の目が増えるために外部の人間や不審な行動をする人を監視しやすいというメリットがあります。
また、IDがないと立居入れない入室制限が設けられている部屋も、エントランスや応接エリアからは離れた場所にする方が良いとされています。
・応接室はエントランスと直結させるか、近接させる
応接室は、エントランスから直接出入りできるような部屋を用意するのが最適です。
これによって、来客は業務を邪魔することなくスムーズに出入りが可能になり、セキュリティ上の安全も担保されます。
エントランスと直接動線をつなぐ応接室の実現が難しい場合も、なるべくエントランスと応接室や会議室を近づけるレイアウトが望ましいでしょう。
3.ゾーニングを意識したオフィスレイアウトの考え方
ゾーニングを意識したオフィスレイアウトの考え方には、その場所がどのように機能するかを4つにカテゴライズして決めていく考え方があります。
4つの機能に応じてスペースを区切ると仮定すると、オフィスは、パブリックスペース、共有スペース、ワークスペース、セキュリティスペースに分けることができます。
・パブリックスペース
パブリックスペースは、公共の場所のようなものです。
従業員、来客だけでなく、宅配業者なども利用するため、基本的には「誰もが自由に行き来できる場所」と言えるでしょう。
オフィス前の通路やエントランスがパブリックスペースに該当します。
多くの人が行き交い、人の目があるので、セキュリティ対策は最低限で問題ないですが、防犯カメラなどを設置するケースもあります。
・共有スペース
共有スペースは、社員と来客が主に使用するスペースです。
具体的には、ロビー、受付、外部からも利用可能な社員食堂などが該当します。
パブリックスペースに近い場所ではありますが、オフィス内で業務をしているスペースと近接しているので、ある程度のセキュリティ対策が必要になります。
防犯カメラだけでなく、業務スペースが見えないようなパーテーション、ゲートなどを設置すると良いでしょう。
・ワークスペース
ワークスペースは、従業員が仕事をするスペースです。
大勢の従業員が集まる仕事場だけでなく、役員室や給湯室、会議室などもワークスペースに含まれます。
従業員のみが使用するスペースではありますが、会議室は取引先などと使用することもあるので、情報漏洩を防止する対策は講じておく必要があります。
・セキュリティスペース
セキュリティスペースは、サーバールームや金庫室、機密情報を扱う部署の部屋など、従業員の中でも限られた人だけが出入りするスペースのことです。
ここは、オフィスの中でも最高レベルのセキュリティ対策が必要です。
防犯カメラや認証システムといった侵入に備えるものだけでなく、災害への備えも考えておく必要があります。
防火シャッターや耐火性に優れた什器、金庫などの導入も検討しておくと安心です。
4.3つのスタイルに分けて考える
これらのスペースをどのように分けていくかは、次の3つのスタイルのうち、どのゾーニングスタイルのオフィスを構築したいかによって決まってきます。
・オープンスタイルのゾーニング
オープンスタイルは、従業員が利用するスペースと社外の人が利用するスペースが混ざっているゾーニングを指します。
例えば、来客との簡単な打ち合わせは会議室ではなく、オープンなミーティングスペースで行う、管理職も一般の従業員と同じ空間、同じ部屋で業務を行うようなスタイルがオープンスタイルに該当します。
・ハーフオープンスタイルのゾーニング
ハーフオープンスタイルのゾーニングは、従業員と社外の人間の使うスペースを分けるレイアウトを指します。
エントランスから直接入室できるミーティングルームや会議室を用意することで、来客は従業員と会うことなく打ち合わせを行うことが可能になります。
一方で、管理職は一般従業員と同じスペースで仕事をします。
また、休憩室なども仕切りを作らずに同じ空間内に盛り込むレイアウトがよく見られます。
来客とは動線を分けて、社内は分けないというのが、ハーフオープンスタイルの基本的なコンセプトです。
・クローズドスタイルのゾーニング
クローズドスタイルは、管理職と一般の従業員が働くスペースを部屋やパーテーションで区切って分けるレイアウトを指します。
また、来客用のスペースも業務スペースと分けることで、高いセキュリティ性を確保できます。
なお、休憩室などは厳密に分けることはせず、一般の従業員が働くスペースと同じスペースに設置されることが多くなっています。
5.まとめ:ゾーニングの意味を知って適切なレイアウトを決定しましょう
ゾーニングは、適切に行うことで社内の情報を守り、業務を円滑に行えるようになります。
機能や用途ごとにスペースを有効活用することで、動線に無駄がなくなり、スムーズにオフィスを移動することができるはずです。
来客の多い業態にふさわしいレイアウト、セキュリティの高さが不可欠なオフィスにふさわしいレイアウトなど、適したオフィスのゾーニングは各社異なります。
最適なオフィスのゾーニングについてお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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