オフィスレイアウトは、仕事のしやすさや円滑な人間関係を維持するための、鍵となる要素です。
フリーアドレスにするか固定席にするか、また座席をどのように配置するかによって、作業効率やコミュニケーションの活性化などに影響が及ぶため、「なんとなく」や「流行っているから」といった理由でレイアウトを決めてしまわず、自社にマッチしたスタイルを模索していきましょう。
デスクの並べ方や得られるメリット、気をつけたいデメリットについて解説していきます。
INDEX
1.フリーアドレス、固定席、背面式などレイアウトの可能性とは
2.フリーアドレスとは
3.固定席とは
4.席レイアウトの7タイプとは
5.まとめ
1.フリーアドレス、固定席、背面式などレイアウトの可能性とは
オフィスの座席は、大きく分けるとフリーアドレス制と、固定席制の二つに分類できます。
そして、個々の座席をどのように配置するかは、基本となる7つのパターンがあり、これらの組み合わせから最適なスタイルを選び取るようにします。
パーテーションや、スタンディングデスク、集中ブースなどを導入すれば、よりオフィスレイアウトの自由度は高まります。
ここでは、まずフリーアドレスと固定席のメリットとデメリット、座席のレイアウトパターンの解説といった基本的なことからまとめていきます。
2.フリーアドレスとは
フリーアドレスは、自席を決めずにその日ごとに自由な席で仕事ができるスタイルです。
部署などの垣根を越えてフリーアドレスを許可することで、より自由な交流が可能になり、コミュニケーションやコラボレーションが促進されるという効果が見込めます。
その代わり、部内の連携が取りにくかったり、従業員の居場所が分かりにくくなったりするケースもあるので、メリットとデメリットをよく理解して導入するのがおすすめです。
・フリーアドレスのメリット
フリーアドレスのメリットは、次の3つです。
【自由度が上がって交流が促進される】
フリーアドレスのもっとも大きなメリットは可変性です。
席を自由に決められることで、自分の好みの席を使えたり、今の仕事の内容に応じてふさわしい座席を使えたりと、フレキシブルにオフィスを活用できます。
近くに座っている同僚が常に変わるため、さまざまな従業員同士が互いに交流しやすくなり、組織変更も柔軟に行いやすいのが利点です。
【コスト削減になる】
フリーアドレスでは、ほぼすべての事務用品が共有化されるため、コスト削減につながります。
共有資料の管理も適切になり、ペーパーレス化の推進も見込めます。
【セキュリティ意識が高まる】
自席がないと、毎日席を片づける必要が出てきます。
これにより、重要書類を放置するといったヒヤリハットが減る効果が期待できます。
自席を持たないことにより、自分の持ち物や会社の資料により注意を払うようになり、セキュリティ意識を高めることができます。
・フリーアドレスのデメリット
良いことばかりのように感じられるフリーアドレス制ですが、デメリットもあります。
【他の人がどこにいるか分かりにくくなる】
自席がないと、業務担当や同僚がどこにいるのか分かりにくくなるというデメリットが生じます。
コンパクトなオフィスであれば、およそどこにいるかを全員が把握しながらフリーアドレス制を導入することができるかもしれませんが、数十人〜百人単位の従業員がいるオフィスでは、同じ部門や業務に携わる従業員同士のコミュニケーションが不足してしまうことが懸念されます。
【自席がない不安に対するフォローやルールの働きかけが不可欠】
フリーアドレス制を円滑に導入するには、自席がないことに対する不安を払拭する働きかけが不可欠です。
また、混雑時に希望している席に座れない、私物を置きっぱなしにしている人がいるといったことがないよう、ある一定のルールを定めておく必要もあります。
3.固定席とは
固定席は、オフィスに従業員の座席を割り当てて、そこを自席として仕事に従事してもらうスタイルです。
日本のほとんどのオフィスは、固定席が一般的でした。
「会社に席がない」という言葉は、「居場所がない」と同義語でもありました。
そのため、オフィスといえば自分の席があるものというイメージが強い方も多いでしょう。
・固定席のメリット
固定席は、漫然とスタイルが踏襲されてきたわけではありません。
メリットがあるからこそ継続されてきました。
【部署内の関係性が構築しやすい】
固定席は、いつも決まったメンバーと顔を合わせて仕事をします。
そのため関係性の構築がしやすく、一体感を得やすいというメリットがあります。
【専用のスペースを設けることで安心感を得られる】
自席があると、従業員は自分専用のワークスペースを構築することができます。
これにより、責任感を養ったり、安心して仕事がしやすくなったりという効果が期待されます。
・固定席のデメリット
とはいえ、固定席にもデメリットはあります。
フリーアドレス制に切り替えることで、このデメリットが解消されるなら、スタイル変更もありでしょう。
【書類を溜めやすい】
自席があると、自分のワークスペースが確立されている分、提出する書類や仕事をつい溜め込んでしまうというデメリットがあります。
フリーアドレスは、毎日デスクを空にして退社する必要があるので、必然的に書類を溜め込みにくくなるというわけです。
【変化に対応しにくい体制になりがち】
席が固定されていると、人員が増減した時にレイアウトの変更がしにくくなる可能性があります。
また、部署を横断するような大幅な変更をしたい時、柔軟に動きにくくなりがちです。
4.席レイアウトの7タイプとは
フリーアドレス、固定席はそれぞれにメリットとデメリットがあります。
そのメリットを最大限活かして、デメリットを小さくするためには、効果的な席のレイアウトを選ぶと良いでしょう。
ここでは、固定席のレイアウトタイプについて紹介します。
・対向式
対向式は島レイアウトともいい、部署やチームごとにデスクを向かい合わせるレイアウトのことです。
・背面式
背面式はデスクを背中合わせに配置するレイアウトです。
従業員同士の視線が合わずに集中しやすい一方、振り向けばすぐにコミュニケーションがとれるという利点があります。
・同向式
同向式は、大学のようにデスクを同一の方向を向けてレイアウトする方式です。
研修室などではよくこのレイアウトが使われますが、コミュニケーションがとりにくいので、通常のオフィスではあまり使いません。
・左右対向式
隣同士のデスクを左右逆行させて並べます。
こちらも、従業員同士が互いの視線を気にすることなく業務が行えるスタイルです。
・背面対向式
背中合わせにデスクを向かい合わせる並べ方です。
従業員同士、互いの視線を気にせず業務が行えるスタイルです。
・卍型レイアウト
卍(まんじ)の形にデスクを並べるレイアウトです。
チームとしてまとまることができる上、業務中は視線が合うことが少ないレイアウトです。
・リンク式レイアウト
120度開いた変形タイプのデスクを使って作るレイアウトです。
スペース効率は良くありませんが、コミュニケーションが取りやすい環境になります。
5.まとめ:座席スタイルとレイアウトを組み合わせて快適な環境を作りましょう
オフィスは、座席を固定席、フリーアドレス制どちらで運用するか、そしてどのようなレイアウトにするかで快適さが変わります。
今まではなんとなく同じレイアウトを続けてきたというオフィスも、新年度を機にレイアウトを大胆に変更してみてはいかがでしょうか。
従業員が過ごしやすく、業務効率も高められるレイアウトがきっと見つかるはずです。
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