オフィス移転を検討する時は、まずRFP(提案依頼書)を作成することをおすすめします。
RFPを作成することで、依頼業者の選定がしやすくなり、社内での合意形成も容易になります。
今回は、オフィス移転をスムーズに進めるためのRFP作成について、そのメリットと作成マニュアルをご紹介します。
INDEX
1.RFPとは
2.オフィス移転のRFP作成のメリット
3.オフィス移転のRFP作成マニュアル
4.まとめ
1.RFPとは
RFPは、Request for Proposalの頭文字をとったもので、提案依頼書のことです。
案件を発注する側が請け負う側に対して発行する書類で、案件の概要や要望が内容として記載されています。
RFPがあれば、請負業者は発注者の求めることがよく分かるので、ニーズをしっかりと理解して案件を進めることができます。
・オフィス移転のRFPとは
オフィス移転のRFPには、移転する目的、現在のビル情報、移転先のビル情報といった基本的な項目から、必要なスペース、家具、什器といった細かな情報までが記載されているのが一般的です。
RFPに記載された情報が不十分だったり不確かだったりすると、受発注の両者で齟齬が生じて、移転に支障をきたす可能性があります。
移転時にはしっかりとしたRFPを作成して、思い描く構図を明確に伝えることが重要です。
2.オフィス移転のRFP作成のメリット
オフィス移転の際にRFPを作成するメリットは、次の4つです。
・業者選定が容易になる
RFPを作成すると、自社内でも「何のためにオフィス移転するのか」、「何を重視すべきか」といった点が可視化されるため、目的に合致した提案を選定しやすくなります。
また、業者を選ぶ時には、RFPに沿って提案を検討していけば良いので、より公平に検討することが可能です。
RFPがあれば、どのような点を評価して選考したかが明確なので、結果を業者へ伝える時もスムーズに話が進むでしょう。
・トラブルを未然に防ぎやすくなる
RFPで要件を明らかにすることで、認識の齟齬や確認ミスといったトラブルを未然に防ぎやすくなります。
オフィス移転は、自社と業者だけでなく、ビルオーナー、取引先など関係者にも影響のある大きなプロジェクトとなります。小さなトラブルでも大きな影響を与えてしまうおそれがあるので、RFPをまず作成し、それに沿って慎重に進めていくのが良いでしょう。
・オフィス移転の目的を明確にできる
オフィス移転は、今利用しているビルの老朽化、事業拡大、事業縮小など、さまざまな理由があって行われます。
しかし、会社全体で移転について意識を共有するのは難しく、移転を進めるうちに目的がずれてしまったり曖昧になってしまったりするのは珍しいことではありません。
その点、RFPを作成しておけば、いつでも当初の目的を確認できるので、プロジェクトの軸がブレにくくなるはずです。
社内合意を得るためにも、RFPは有効です。
・スケジュールと予算の妥当性をチェックできる
オフィス移転は長期のプロジェクトで、多くの場合多額の予算を必要とします。
「できるはず」、「こうだろう」という妥当性を欠いた机上の空論がそのまま放置されてしまうケースもあり、トラブルや移転計画の遅れを招きかねません。
RFPで条件やスケジュール、予算を緻密に定めておけば、変更があっても当初の予定を元に計画を変更・修正することができます。
3.オフィス移転のRFP作成マニュアル
オフィス移転のRFPを作成する際に必ず盛り込むべき項目についてまとめました。
また添付資料についても求められるものを挙げたので、RFP作成時には差し込むようにしましょう。
【プロジェクトの概要】
オフィス移転について、プロジェクト名、移転の目的を記します。
目的については、会社がこれから目指したい姿や、経営目標を盛り込んでも良いでしょう。
老朽化や取り壊しで移転を余儀なくされている場合は、入居ビルの概要や、取り壊しまでの期限を記しておくのも重要です。
プロジェクトを誰がどのような体制で担当するのかも、併せて記しておきましょう。
【業務の依頼内容】
オフィス移転をするためには、専門業者の力が不可欠です。
オフィスデザインから発注するのか、現場調査をいつまでに依頼するのか、必要な提出書類はどのようなものなのか、といった事柄を記載します。
【選考について】
いつまでに選考するか、選考の基準はどのようなものか、選考結果をどのように伝えるか、といった項目を記載します。
業者とプレゼンテーションの機会を設ける際は、どのように選考に関わってくるのかを記載しましょう。
【契約について】
支払いや契約の条件についても、RFPに記載します。
特に、オフィス移転はこれまで取引のなかった業者と初めて契約する場合も多いので、トラブルにならないよう明確に契約条件を定めておく必要があります。
【レイアウトについて】
オフィスデザインのコンセプト、組織図、必要なスペース、オフィスレイアウトの要望といった詳細は、ここで記載します。
組織図は、デスクをいくつおくか、一人当たりの面積をどれくらいに設定するかなど、具体的なレイアウトを決める時に重要な情報となりますので、間違いや記載漏れのないように注意しましょう。
・オフィス移転の際の必要書類
オフィス移転の際の必要書類は、主に3つです。
RFP作成の際は、添付資料として必要になるので、そろえておきましょう。
【オフィスのレイアウト図面(入居中のビルのもの)】
現在どのようなレイアウトでオフィスを利用しているのか、分かるのがレイアウト図面です。
現在のレイアウトをなるべく踏襲して移転するのか、部署レイアウトも含めて大きく変更するのかなど、検討する際に必要な書類になります。
【オフィスのレイアウト図面(移転先のビルのもの)】
オフィスレイアウトは、柱や水回りなどの位置によってデザインの制約があります。
移転先のレイアウトが不明だと、具体的な設計を行うことができないので、現在のオフィスのレイアウト図面と一緒にそろえておくようにしてください。
【貸方基準書】
貸方基準書とは、工事区分や工事の際の注意事項が記載されている書類です。
工事の計画を立てる際に必要になるので、忘れず添付するようにしてください。
4.まとめ
オフィス移転のRFPは、作成することで移転の目的だけでなく、会社がどのような未来を目指すかといった中長期的な目標も明確化できる書類です。
依頼者と業者のイメージをすり合わせて、トラブルを未然に回避する効果も期待されるため、一度作成すれば社内、社外さまざまなシーンで有効活用ができるはずです。
記載項目が多岐にわたるため、作成前は大変と感じるかもしれませんが、一度作成することで、プレゼンテーション、業者選定、発注、契約締結までの流れが視覚化され、スムーズにそれぞれの工程を進めることができます。
オフィス移転を検討する時には、まずRFPの作成をおすすめいたします。
作成について不安があるというご担当者様は、弊社までお気軽にお問い合わせください。
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