災害は突然やってきます。
地震のような突発的な災害を完全に防ぐことはできませんが、少しでも被害が軽くなるように日頃から備えておくことは可能で、重要なことです。
オフィスが入っている建物が古いという場合は、防災訓練や非常食・飲料水の備蓄だけでなく、オフィスのリフォームや移転も検討すると良いかもしれません。
というわけで今回は、オフィスでできるおすすめの防災対策についてご紹介します。
INDEX
1.オフィス防災対策の心構え
2.オフィスのおすすめ防災対策5つ
3.まとめ
1.オフィス防災対策の心構え
オフィスの防災対策を考える上で、まず重要なのは防災意識を徹底させることです。
従業員一人ひとりが防災に対する意識を持ち、それを日常的な行動に反映することが求められます。
災害に対する備えを担当者だけに任せきりにしておく、誰かが取り組んでくれるだろうと思って誰も問題提起をしない、という状況は望ましくありません。
オフィスで仕事に取り組むすべての人が当事者意識をもって防災にあたる必要があります。
2.オフィスのおすすめ防災対策5つ
オフィスで今すぐ取り組める防災対策は、次の5つです。
まだ何もしていないという方は、すぐ取り組める事柄から検討してみてはいかがでしょうか?
・災害時に備えて非常食や水を備蓄する
非常食や水は、3日分用意しておくことで、閉じ込められたり待機を余儀なくされたりしても、安心して過ごせると考えられています。
なお、水は大人一人につき1日3リットルが生命維持に必要な目安とされています。
つまり、飲料水を備蓄しておくなら3リットル×人数分が理想的です。
また、モバイルバッテリーや簡易トイレ、アルミブランケット、ラジオ、靴、ホイッスルといった備品を会社に備えておけば、従業員が脱出して帰宅する際にも役立ちます。
・災害が発生した場合に、安全な場所に避難できる計画を立てる
オフィスが安全な場所ではなくなったとき、どこに避難するかという情報を収集しておくのは大切です。
例えば、近隣の小中学校や公共施設が指定避難場所になっているかどうか、支社の多い会社であれば、緊急時にどのような連携を取るのかといった点についても、事前に計画をまとめておくと安心です。
災害が長期化した場合のバックアップ体制や、業務を行う手段を確認しておくことも必要でしょう。
というのも、災害発生時には、オフィス内のITシステムやデータの損失が発生する可能性があるからです。
システムやデータを定期的にバックアップする、バックアップデータのオフサイト保管を徹底する、復旧手順を策定しておく、といった対策が必要です。
オフィスが使えずに従業員が自宅などでテレワークを行う場合にも、セキュリティ対策やデータ保護対策を徹底することが求められます。
・防災訓練を実施する
社員が防災の意識を共有するためには、定期的な防災訓練の実施が効果的です。
訓練を通じて、防災意識を高めるだけでなく、避難経路や非常口の位置、設備や備品の使い方などを学ぶことができるでしょう。
訓練で災害時の行動を体験しておけば、災害発生時にも迅速かつ冷静に行動できる可能性が高くなります。
訓練を行なった後は、内容を評価して改善点を洗い出すことで、さらに防災対策を強化することができます。
・家屋や建物の定期的な点検と補強を行う
防災意識の徹底だけでなく、災害に備えた設備・備品について検討を重ねておく必要もあります。
災害の種類によって備えは変わるため、今すぐすべてに備えるのは難しいという場合は、優先順位の高いと思われる事柄から順に着手していくことをおすすめします。
【地震対策】
日本は地震の多い国です。
特に、比較的古い建造物の場合、揺れの被害が大きいことが予想されるため、オフィス内でしっかりと備えておく、設備点検を行うのは重要です。
具体的には、揺れに強い机や棚を導入する、建物とは別にオフィス単体で耐震化工事を実施する、といった対策が挙げられます。
【火災対策】
火災は、空気が乾燥しているところ、劣化した電化製品が大量に置いてあるところなどで発生しやすく、燃え広がる勢いが強いとあっという間に火の手が回ってしまうことがあります。
火災報知器や消火器、煙感知器の設置、煙や炎が出ていても冷静に避難できるように訓練を実施するといった対策を、定期的に行っていくことが重要です。
報知器や消化器がいざという時にすぐ使用できるように、定期的な点検とメンテナンスを怠らないように注意してください。
・ オフィスデザインを防災に特化したものに改善する
オフィスのレイアウト自体に防災機能をもたせることも有効です。
災害に強いオフィスづくりのヒントを、項目ごとにご紹介します。
【動線をシンプルにする】
オフィスのレイアウトを少し変えるだけで、いざという時に避難しやすい構造になります。
出口付近に高い棚があると、倒れた時に出口をふさいでしまい、脱出できない恐れがあります。
また、普段から従業員がすれ違えないくらい動線が込み入っていると、一刻を争う災害発生時に逃げ遅れが生じてしまうこともあります。
このような悲劇を回避するためには、普段からすっきりとした動線を確保しておくのが一番。「何となく」でそのままになっているレイアウトを見直してみてはいかがでしょうか。
【災害に強い建材でリフォームする】
地震に強い建材や、耐震機能をもつ仕切りなどを用いて、災害に強くなるためのリフォームを実施するのも有効な防災対策です。
オフィスリフォームにおいては、災害に強い制震間仕切りや高耐震間仕切りといった天井の施工をしなくても使える建材を使って、防災対策を行なうことがあります。
オフィスの構造や予算によって対策はいろいろあるので、「防災」を念頭においたリフォーム計画をオフィスデザイン事務所、オフィスリフォーム業者に相談してみるのがおすすめです。
【家具や什器を防災仕様のものに変える】
揺れに強いデスクや、頑丈なデスクなどに入れ替えて、もしものときに備えるのも良い対策です。
壁に棚を固定したり、高い耐震性をもつ什器に入れ替えるだけでも、オフィスの防災機能は高まります。
【非常口を見やすいレイアウトに変える】
非常口マークが家具で隠れている、一時的に荷物を置いていて非常口をふさいでしまうことがある、といったオフィスは要注意です。
高層ビルの場合、避難器具のある場所を家具や荷物で覆ってしまったり、消防隊進入口マーク(窓についている赤い三角形のマーク)を隠したりするのはNGです。
繰り返しになりますが、災害は突然やってきます。
「今日はいいだろう」、「明日考えればよいだろう」という油断がリスクを呼び寄せてしまう前に、オフィスのレイアウトと防災について検討することをおすすめします。
【耐震性の高い建物に移転する】
ビルの耐震性そのものに不安がある場合は、思い切ってオフィス移転を検討するのも良い手段です。
従業員や訪れた顧客の生命を守るのはもちろん、事業を滞りなく運営していくためには安全な環境が不可欠です。
自社だけで対応するのが難しい場合は、防災のためのオフィス移転もご検討ください。
3.まとめ
オフィスの防災対策は、防災意識の徹底、災害に備えた設備・備品の整備、防災訓練の実施などが重要です。
従業員一人ひとりが防災に対する意識を持ってオフィスの防災対策を見直し、改善点を洗い出して、万が一の災害に備えることが大切です。
また、備えを見直すと共に、必要に応じてオフィスのリフォームや移転も検討していくことをおすすめします。
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