現代社会において、企業は自然災害やサイバー攻撃といったさまざまなリスクにさらされています。
そのようなリスクを未然に回避するための対策として注目されているのが、クリアデスク・クリアスクリーンという考え方です。
どちらも離席する際に行う対策の一種で、情報セキュリティの強化やBCP確保だけでなく、業務効率化にも役立つ取り組みとして知られています。
今回はそのようなクリアデスク・クリアスクリーンの概要や、導入するメリット、定着化するためのポイントについて解説します。
INDEX
1.クリアデスク・クリアスクリーンとは、現代ビジネスのリスクを回避する取り組みの一種
2.クリアデスク・クリアスクリーンを導入する5つのメリット
3.クリアデスク・クリアスクリーンを定着させるためのポイント
4.まとめ
1.クリアデスク・クリアスクリーンとは、現代ビジネスのリスクを回避する取り組みの一種
クリアデスク・クリアスクリーンとは、どちらも自分のデスクを離れる際に行うセキュリティ対策の一種です。
クリアデスクは、離席や退社の際にデスクの上を整理し、大切な情報が記載されている書類や記録媒体などが一切ない状態にすることです。
例えば、書類やUSBメモリなどは施錠可能な引き出しなどに収納する、不要な書類はシュレッダーにかけて破棄するなど。
一方のクリアスクリーンは、離席する際にパソコンやタブレットなどの電子端末の画面を他人が見たり、操作したりできないような状態を指します。
具体的には、一定時間操作しない場合に自動でスクリーンセーバーが起動されるようにする、自動でログオフされるよう設定するなど。
これら2つの取り組みを徹底すると、重要な情報の漏えいリスクを大幅に低減できます。
詳しい導入メリットについては次章で説明します。
2.クリアデスク・クリアスクリーンを導入する5つのメリット
クリアデスク・クリアスクリーンを導入・定着させると、以下のようなメリットを期待できます。
・情報セキュリティの強化
クリアデスク・クリアスクリーンを導入した際の最大のメリットは、情報セキュリティの強化により、外部に漏れてはならない重要な情報の盗難や漏えいなどのリスクを未然に防げることです。
離席時や退社時に、機密情報が記載された書類を置きっぱなしにしたり、パソコン画面を操作可能な状態にしていたりすると、第三者による書類・記録媒体の盗難や不正アクセスといったリスクが高くなります。
クリアデスク・クリアスクリーンを徹底すれば、情報の盗難や不正操作などが容易に行われにくくなり、大事な情報をしっかりと保護できます。
人為的な不正だけでなく、「置きっぱなしにしていた書類や記録媒体がどこかに行ってしまった」といった紛失リスクの防止にもつながるため、一石二鳥です。
また、期待できる効果が大きい割に、さほどコストがかからないところも利点の一つです。
特に、デスク上に物を置かない、スクリーンセーバーやログオフの自動起動をオンにする、といった対策は無料で実践できるので、今すぐ取り組める手軽な方法であるところも企業にとって魅力的なポイントでしょう。
・災害対策になる
クリアデスクを徹底していると、書類など燃えやすい物が表に出にくくなるため、火災が発生したときの被害を最小限に抑えられます。
また、地震が発生した際に床の上に物が散らばりにくくなり、安全な避難経路を確保しやすくなるというメリットもあります。
・業務効率・生産性の向上
デスク回りを常にきれいにしておくと、必要な物をあちこち探す手間を大幅に省けます。
また、デスクの上がすっきりするとゆとりのある作業スペースを確保しやすくなるため、生産性の向上も期待できるでしょう。
・ペーパーレス化の推進
クリアデスクの一環として、そもそも紙の書類を手元に置かず、不要な書類を破棄するといった取り組みを実施すると、企業のペーパーレス化の推進につながります。
ペーパーレスにすると紙やインク代などのコストを節約できるのはもちろん、紙の書類を保管する場所の削減にもなるため、省スペース化にも貢献するでしょう。
また、電子データは検索性に優れているため、紙の書類を探すという手間をカットできるぶん、前述した業務効率化に寄与するという側面もあります。
・従業員満足度や企業イメージの向上
クリアデスクを徹底すると、社内の外観がすっきりし、衛生的な状態を保てるようになります。
きれいな職場は従業員満足度の向上につながる他、社外から来た人への印象も良くなり、企業イメージのアップにも貢献します。
また、クリアスクリーンが定着化された企業は、情報セキュリティを徹底していると評価され、顧客や取引先の信頼を獲得しやすくなるでしょう。
3.クリアデスク・クリアスクリーンを定着させるためのポイント
クリアデスク・クリアスクリーンは一時的なものではなく、社内にしっかり定着させ、長期的かつ継続的に取り組むことが大切です。
ここではクリアデスク・クリアスクリーンを社内に定着させるために押さえたいポイントを4つご紹介します。
・ルールの明確化とガイドラインの策定
クリアデスク・クリアスクリーンを行うにあたって、明確なルールを策定します。
例えば、終業時や離席時にはデスクの上の物を全て片付ける、重要な書類は施錠可能なキャビネットなどに収納する、一時的な離席であってもパソコンはログアウトするなど。
ルールやガイドラインが曖昧なままだと、クリアデスク・クリアスクリーンの基準が人によってぶれてしまい、本来の効果や成果が出なくなってしまう恐れがあるので要注意です。
ルールを明確にしたら、ガイドラインを策定し、社員全員が内容を確認できる状態にしておきましょう。
・社内教育の徹底
クリアデスク・クリアスクリーンを定着させるには、「なぜ行うのか」「どういう効果があるのか」を社内に周知徹底しなければなりません。
理由や効果がはっきりしていないと、社員のやる気や意欲が削がれてしまい、「やらなくても平気だろう」「少し離席するだけだから大丈夫」といった考えが横行してしまう恐れがあります。
以上のリスクを回避するには、実施前に必要性や重要性を周知させるための説明会や、具体的な実践方法を教える研修などを行うと良いでしょう。
・環境の整備
クリアデスク・クリアスクリーンを定着させるための環境整備を行います。
例えば、施錠可能なキャビネットやロッカーを設置する、社内のパソコン全てにセキュリティロックを施すなど。
また、紙の書類が多い場合は電子データへの移行を行うなど、ペーパーレス化を促進するのも一つの方法です。
・トップ層自らが率先して行動する
クリアデスク・クリアスクリーンを社内に定着させるには、トップ層自らが率先してルールを遵守することが大切です。
上司や管理職がガイドラインに沿った模範行動を見せれば、部下も自然と見習うようになるでしょう。
4.まとめ:クリアデスク・クリアスクリーンを徹底して情報セキュリティの強化に努めよう
クリアデスク・クリアスクリーンを徹底すると、外部に大切な情報が漏えいするリスクを防げます。
また、災害時の避難経路を安全に確保できる、作業の手間が省けて業務効率化につながるなど、副次的な効果も期待できるので一石二鳥です。
ただし、クリアデスク・クリアスクリーンを定着させるには、社員への教育やトップ層による模範行動、環境の整備などが必要になるので、下準備をしっかりと行ってから実践に移るようにしましょう。
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