テレワークが一般的になったことで、首都圏に本社を構える企業が、地方に本社移転を検討するケースが増えています。
首都圏はオフィス賃料や駐車場代などが高いため、コスト削減を目的に本社の地方移転を検討している企業もあるでしょう。
この記事では本社を地方に移転するメリットとデメリット、移転を成功させるポイントを解説します。
INDEX
1.地方に本社を移す5つのメリット
2.地方に本社を移す3つのデメリット
3.本社移転を成功させるポイント
4.まとめ
1.地方に本社を移す5つのメリット
本社を地方に移転するメリットとして以下が挙げられます。
・BCP対策になる
・コスト削減につながる
・補助金や税制の優遇を受けられる
・従業員のワークライフバランス改善につながる
・移転先の地域振興につながる
それぞれのメリットを解説します。
・BCP対策になる
地方への本社移転はBCP対策としての効果が期待できます。
BCP対策とは、万が一、災害や感染症が発生しても被害を最小限に抑えるための取り組みです。
一カ所に本社機能を集約させていると、災害や感染症が発生した際にダメージを受けてしまい、事業継続が困難になりかねません。
さらに、従業員の安全にも影響を及ぼしてしまうでしょう。
地方に本社機能の一部を移転すれば、もしひとつの地域に災害や感染症が発生しても、もう一カ所で事業を継続することが可能です。
BCP対策を講じる企業は増加傾向にある
内閣府の調査によれば、BCP対策としてルールを策定している企業は大企業で76.4%、中堅企業で45.5%でした。[注1]
平成19年度は大企業が18.9%、中堅企業が12.4%とともに20%を下回っていたものの、年々増加傾向にあります。
[注1]内閣府「令和5年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」
・コスト削減につながる
コスト削減も地方への本社移転のメリットです。
地方は首都圏よりもオフィス賃料や駐車場代などが安い傾向にあります。
そのため、地方に移転することで従来よりもコストを削減できる可能性があるでしょう。
厚生労働省の「令和6年度地域別最低賃金改定状況」によれば、東京都の最低賃金時間額が1,163円なのに対して、群馬県は985円と200円近く安くなっています。[注2]
地方は首都圏よりも人件費が低い傾向にあるため、コスト削減につながるでしょう。
[注2]厚生労働省「令和6年度地域別最低賃金改定状況」
・補助金や税制の優遇を受けられる
地方への本社移転によって補助金や税制優遇が受けられるケースがあります。
例えば名古屋市は本社機能等を市内に移転させた企業を対象に、本社機能等立地促進補助金を支給しています。[注3]
さらに、国は地方拠点強化税制として、法人税や地方税の減税措置を講じています。
地方拠点強化税制の対象となるのは次のようなケースです。[注4]
・本社機能の一部もしくは全部を東京23区から地方に移転するケース
・地方で拡充するケース
・地方から別の地方に移転するケース
なお、補助金や助成金は全ての自治体で支給しているわけではありません。
移転する前に、該当の地域が補助金や助成金を支給しているのかを確認しましょう。
[注3]名古屋市「名古屋市へ本社機能等を移転される企業(本社機能等立地促進補助金)」
[注4]内閣府地方創生推進事務局「地方拠点強化税制」
・従業員のワークライフバランス改善につながる
地方に本社を移転することで、従業員のワークライフバランス改善が期待できます。
首都圏に本社がある場合、従業員は満員電車に乗って通勤する必要があり、ストレスを感じてしまう人もいるでしょう。
国土交通省「交通の健康学的影響に関する研究Ⅰ」では通勤電車の混雑度が高くなると潜在的ストレス対応力が低下することが発表されています。[注5]
首都圏から地方に本社を移転すれば、満員電車によるストレスを解消でき、従業員のワークライフバランス改善につながります。
[注5]国土交通省「交通の健康学的影響に関する研究Ⅰ」
・移転先の地域振興につながる
地域振興も本社を地方に移転するメリットです。
従業員の雇用やビジネスが生まれるため、地域振興につながります。
地域振興によって街が活性化すれば、企業のイメージアップも期待できるでしょう。
2.地方に本社を移す3つのデメリット
地方に本社を移す際はメリットだけでなく、デメリットも把握しておくことが大切です。
地方に本社を移すことで起こり得るデメリットは次の通りです。
・営業活動に影響が出る
・人材確保が難しくなる
・サテライトオフィス設置が必要になる
・営業活動に影響が出る
本社を地方に移したことで、営業活動に影響が出る可能性があります。
首都圏の取引先と打ち合わせするためには、従来よりも交通費や時間を費やす必要があります。
これまでと同じように営業活動を続けるのであれば、オンライン会議や営業機能のみを首都圏に残すといった対策を講じることが有効です。
・人材確保が難しくなる
働き手は首都圏のような人口密集地に集中しています。
そのため、地方に移転したことで人材の確保が困難になる可能性があります。
また、移転をきっかけに退職をする従業員もいるでしょう。
人材確保の課題を解消するためには、大学や専門学校の近くにオフィスを設置したり、従業員の移住をサポートするといった対策が効果的です。
テレワークの導入も人材確保に有効です。
テレワークによって出社不要のフルリモートを実現すれば、日本全国から人材を集められます。
・サテライトオフィス設置が必要になる
地方に本社を移転しても、サテライトオフィス設置が必要になるケースがあります。
サテライトオフィスとは、本社から離れた場所に設置されているオフィスです。
事業を移転先だけでなく、他の地域でも事業を展開しているのであれば、サテライトオフィスを設置することで、スムーズな経営につながります。
3.本社移転を成功させるポイント
本社を地方に移す場合、次のようなポイントを押さえましょう。
・プランを練り計画的に移転を進める
・手続きに漏れがないように進める
・プランを練り計画的に移転を進める
本社を地方に移転する際はプランを練り、計画的に進めていきましょう。
移転までにやるべきことは、次の通り数多くあります。
オフィスの移転は一般的に1年から半年ほどかかるため、余裕を持ってスケジュールを組んでおくことが大切です。
・手続きに漏れがないように進める
オフィスを地方に移転させたら、税務署や消防署、法務局などで手続きが必要になります。
特に法務局へは速やかに届け出ましょう。
住所変更によって管轄の法務局が変更になっているのであれば、従来の所在地、新たな所在地を管轄する2つの法務局で手続きをします。
なお、本社を移転させた場合、2週間以内に手続きすることが会社法第915条にて定められています。[注6]
手続きが遅れてしまうと、登記すべき事項が発生したにもかかわらず対応を怠った、登記懈怠(とうきけたい)として100万円の過料が科せられるため、注意しましょう。[注7]
[注6]e-Gov法令検索「会社法」
[注7]e-Gov法令検索「会社法」
4.まとめ:余裕のあるスケジュールで本社の地方移転を成功させよう
本社を地方に移転すれば、BCP対策になるだけでなく、コスト削減や補助金や税制の優遇を受けられるなどのメリットがあります。
一方、営業活動に影響が出る、人材確保が難しくなるなどのデメリットもあるため、事前に対策をしておきましょう。
本社の地方移転を成功させるには事前にスケジュールを立てることが大切です。
移転後も手続きが必要なため、余裕を持ったスケジュールで成功につなげましょう。
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