勉強も仕事も、生産性を高めるだけで効率はアップします。
オフィス環境によっては、レイアウトや家具を少し変えるだけで、人員追加と同程度の生産性向上が見込める場合もあります。
職場がマンネリ化している、従業員の元気がない、そんな時は生産性について追求して、オフィスデザインを変えてみませんか?
INDEX
1.日本の労働生産性は先進国で最下位
2.生産性の低いオフィスの特徴
3.生産性を向上させるには快適なオフィス環境を構築する
4.生産性を向上させるアイデア
5.まとめ
1.日本の労働生産性は先進国で最下位
日本は、先進7国(G7)の中で、1時間あたりの労働生産性が最も低い国であるという、ショッキングなデータがあります。
しかも、これは約50年ほど最下位を脱出できておらず、ダントツの最下位と表現しても相違はないでしょう。
生産性が低いと、同じ労働時間でも少ない仕事量しか処理することができないので、企業としての成長性もなかなか伸長していきません。
また、従業員は達成感や充足感を感じにくくなるため、モチベーションを保つことが難しく、離職や休職のリスクが上がってしまいます。
日本全体の労働生産性を向上させるためには、まず各企業が生産性を高める取り組みを行なっていかなければなりません。
生産性は、オフィス環境によっても高める工夫ができます。
2.生産性の低いオフィスの特徴
生産性の高いオフィスづくりに着手する前に、生産性の低いオフィスとはどのようなものなのかをチェックしてみましょう。
当てはまる項目が多い場合は、レイアウト変更やオフィス移転を検討されるのもおすすめです。
・業務がしづらいレイアウトである
前提として、オフィスのレイアウトがそもそも業務のしづらい動線になっていないかを確認してみてください。
PCと連動しているプリンタが遠く、印刷した書類を取り出すまでに時間がかかる、会議室同士が近すぎて話している内容が聞こえてしまう、セキュリティに携わる仕事をする社員のデスクが応接室に近いために神経を遣うなど、働く人が「不便」と感じる場合は、レイアウトを変更することで生産性を大きくアップさせることができるかもしれません。
・空調・換気が不十分である
エアコンの冷気が行き渡らず寒いエリアと暑いエリアが存在する、暖気が行き渡らずに外気温と同程度の部屋が存在する、昼食後はカップラーメンの匂いが充満してなかなか消えない、そんな環境は空調や換気の面で仕事に支障が生じている可能性があります。
人は、快適な環境にいた方がそうでない環境で仕事をするよりも効率よく業務をこなすことができます。
また、食事の匂いはスメハラ(スメルハラスメント:体臭や口臭、食事の匂いや柔軟剤の匂いが他者に不快感を与えること)に該当してしまう恐れもあるので、換気にはこだわりたいところです。
・照明の明るさが適切ではない
オフィスの明るさは、暗すぎると業務に支障が出ます。
一方で、明るすぎる空間も気が散りやすくなったり、疲れやすくなったりするため、よくないとされています。
窓の調光や照明のバランスを考慮して、業務に集中できる明るさに調節すると良いでしょう。
・防音対策がされていない
オンライン会議の声が集中したい人のやる気を失わせる、会議室の音が外まで漏れてきてセキュリティ面が心配、などで困ったことはありませんか。
あまり一般的ではありませんが、昨今ではオフィスで大きな音を出したり、大声で話すこともノイハラ(ノイズハラスメント)にあたると考える人もいるようです。
集中力を欠けさせる音のひとつに、雑音と話し声があります。
雑音はキーボードをタッチする音や、給湯室を使う音、足音などが該当します。
話し声は、通常のオフィスであればミーティングやちょっとした相談や雑談の会話が該当するでしょう。
防音対策が適切に施されていれば、雑音や話し声がしても集中が途切れることはありませんが、度を過ぎた音はストレスになり、生産性を下げてしまう原因となります。
3.生産性を向上させるには快適なオフィス環境を構築する
生産性を下げてしまうオフィスを見ていくと分かるように、生産性を向上させるには「快適な環境」が必要です。
特に、近年の就活生はオフィス環境を「働きやすさ」の指標の一つとして重視する傾向にあり、人員確保のためにも環境整備は要と言えるでしょう。
次の項目に、オフィス環境を快適にするための具体的なアイデアをまとめました。
レイアウトを変更する時は、ぜひ参考にしてみてください。
4.生産性を向上させるアイデア
仕事の生産性を向上させる快適なオフィス環境は、「適切なスペースを設けること」、「家具やインテリアを整えること」の二つに大別できます。
そして、オフィス自体の動線をスムーズなものにすることで、働きやすさや集中しやすさを確保することができます。
・仕事がしやすいワークスペースを用意する
「適切なスペースを設けること」をさらに具体化すると、仕事がしやすいワークスペースの確保と言えるでしょう。
業務にはさまざまな内容があるので、コミュニケーションが取りやすいスペース、一人で集中しやすいスペース、セキュリティレベルの高い資料を安心して扱えるスペースなど、業務内容に合わせたスペースを書き出していき、それぞれに最適なスペースを構築していきます。
また、スペースの広さは従業員がゆとりを感じられるくらいのサイズにするのが理想です。
あまりスペースを細かく区切りすぎると、狭い空間でストレスを感じやすくなるのでおすすめはできません。
・リフレッシュスペースを設ける
集中力は、メリハリをつけることによって持続しやすくなり、オフィスの環境も活性化されます。
リフレッシュスペースは、カフェのようなテーブルとコーヒーメーカーを置いてくつろげるようにしたり、ソファやスポーツマシン、ボードゲームなどを置いて完全にリラックスできるようにしたり、可能性は無限大です。
スペースがあまり取れない場合は、小さな絵画を飾る、お菓子BOXを設置するなどして、気持ちをリフレッシュできるコーナーを作ると良いかもしれません。
・疲れにくいデスクやチェアを用意する
「家具やインテリアを整えること」の最重要事項は、仕事のしやすいデスクの準備です。
無理なく座れて、長時間PCを見ていても疲れにくいデスクやチェアは、オフィスの必需品と言えるでしょう。
また、どことなくぬくもりを感じられる木製家具や、有名デザイナーのユニークな家具などでオフィスを個性的な空間にするのも良いかもしれません。
・適切な動線を確保する
ワークスペースとリフレッシュできるスペース、疲れにくいデスクやチェア、インテリアが完備されていても、適切な動線が保たれず雑然としていたら、快適なオフィス環境とは言えません。
従業員同士が頻繁に通路で衝突しそうになる、ITツールの配線や無線の電波状況が不便な状態にあるという場合は、いくら理想的なスペースと家具が揃っていても生産性の向上は難しくなってしまいます。
レイアウト設計を行う際は、そこで実際に業務を行う様子をシミュレーションして、スムーズに従業員が行動できているかどうかをチェックしておきましょう。
4.まとめ:生産性をアップさせて企業成長を
生産性の向上は、社員一人ひとりのモチベーションアップ、働きやすさにつながっています。
そして前向きに働く社員が多くなることで、企業全体の飛躍的な成長が臨めるようになるでしょう。
中長期的な企業成長を見据えて、まずはオフィスレイアウトを再検討してみてはいかがでしょうか。
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