フレキシブルワークは、子育てや介護離職をしなくても働き続けられる可能性があり、多様な人材を獲得しやすくなるワーキングスタイルです。
フレキシブルワークの一つである在宅勤務やサテライトオフィスの整備は少しずつ浸透していますが、どこから手をつけてよいのかと迷っている企業も少なくありません。
今回は、フレキシブルワークの具体的な種類やメリット、デメリットについてまとめてみました。
INDEX
1.フレキシブルワークとは
2.フレキシブルワークで少子高齢化でも存続できる企業に
3.フレキシブルワークのメリット
4.フレキシブルワークのデメリット
5.まとめ
1.フレキシブルワークとは
フレキシブルワークは、時間や場所を限定せず、柔軟に選べる働き方のことです。
2000年頃に英国で始まった働き方で、ドイツやフランスやオランダ、ベルギー、スウェーデンやデンマーク、米国でも普及しています。
日本ではまだ十分に浸透しているスタイルとは言えませんが、ワークライフバランスを重視する人は増えつつあり、ニーズ自体は高まっていると言えるでしょう。
フレキシブルワークには、ジョブシェアリング、フレックスタイム、サバティカル休暇、在宅勤務という4つの種類があり、これを組み合わせたり一部に取り入れたりすることで、自社に合った新しい働き方にシフトしていくことができるはずです。
・フレキシブルワークの4つのタイプ
フレキシブルワークは、やみくもに導入してもうまくいきません。
4つの種類について特徴を知り、会社と社員にマッチするものを選び組み合わせるのがおすすめです。
【ジョブシェアリング】
一般的には1人で担当する業務や仕事内容を、複数人でシェアすることを言います。
実際の業務内容だけでなく、評価・待遇もシェアするのが大きな特徴です。
【フレックスタイム制】
フレックスタイム制は、社員が就業時間を自由に決められる働き方です。
例えば早朝出社をして保育園のお迎えに間に合うように退社する、午後から習い事や趣味を楽しむ、ラッシュの時間を避けて遅めに出社して夜まで働いて退社するなど、自分のペースに合わせて各人が働けます。
とはいえ、完全に自由出社にすると会議やミーティングの時間を設定しにくくなります。
ゆえにフレックスタイムの導入時は、必ず就業すべき「コアタイム」を設定しておくと便利です。
【サバティカル休暇】
サバティカル休暇とは、大学などでは教員に対してすでに導入されているところもあるようです。
新しい技術習得やリフレッシュを目的として、長期に休暇を付与する制度で、対象者は主に長期勤労者です。
【在宅勤務】
在宅勤務は、2020年頃から急速に普及して導入が始まりました。
ほとんどの場合はインターネット環境が必須のため、テレワークやリモートワークと称することもあります。
・英国ではワークライフバランスのための制度が豊富
英国でフレキシブルワークが提唱されたのは、そもそもワークライフバランスを達成するためです。
英国では、実に97%の職場が何らかのフレキシブルワークを実施していて、事業者も導入に対してポジティブな印象をもっているのが特徴です。
とはいえ、英国の従業員はその多くが「フレキシブルワークをもっと推進すべきである」という考えをもっていて、制度が実際にはあまり利用されない(できない)ケースもあるようです。
2.フレキシブルワークで少子高齢化でも存続できる企業に
日本は少子高齢化が加速度的に進んでいます。
働き手の人口は減る一方なので、これからの社会においては、これまで離職せざるを得なかった人たちに働き手のままでいてもらうための方法を考え実施していかなければならないでしょう。
フルタイムで働く人だけでなく、数時間ずつ働く人、働く期間を決めて労働している人、すべての人が働ける環境を整備していくことで、少子高齢化を乗り切る企業となれるでしょう。
3.フレキシブルワークのメリット
フレキシブルワークのメリットは、次の4つです。
特に、3つめのBCP対策は、会社の成長戦略にも関わってくる大きなメリットと言えます。
・生産性向上
フレキシブルワークによって、社員は自分に合った働き方を選びやすくなるため、集中力が増して会社全体の生産性向上が期待できます。
また、フレキシブルワークを推進するための設備投資(レイアウト変更、勤怠管理ツール刷新、テレワーク環境の整備)によってこれまでの作業が最適化・効率化される可能性も高まります。
・健康維持と離職防止
魅力的な労働環境は、社員の離職防止に有効です。
また、働き方を選ぶことによって、プライベートを充実させたり、サバティカル休暇でリフレッシュできたりと、今いる社員の心身の健康を維持できる可能性も高くなります。
・BCP対策
地震や台風といった災害の発生時や、感染症の拡大時など、緊急の際にも事業を継続できる体制を整えておくことをBCP対策と言います。
出社しなくても仕事ができる環境を整えることは、インフラ停止時のリスク低減、システムや会社の基盤の早期復旧につながります。
・人材確保
現代社会において、出社を前提としない働き方やフレックスが選択できる環境は、妊娠、出産、介護といったシーンで力強い味方となります。
優秀な人材が子育てや介護を機に離職せざるを得ない環境を是正することで、慢性的な人手不足、少子高齢化の人材不足を補うことができるはずです。
4.フレキシブルワークのデメリット
フレキシブルワークには、2つのデメリットがあります。
言い換えれば、この2点への対策を講じることが、快適なオフィス環境づくりにつながっていきます。
・セキュリティのリスク管理が難しくなる
いつでもどこでも仕事ができる環境ができると、カフェやワーキングスペースでPCの画面をつけっぱなしにして離席してしまう、怪しいWi-Fiに接続して社外秘システムにログインして情報を漏洩してしまう、というインシデントも起こりやすくなります。
フレキシブルワークを実施する前には、しっかりと研修を行い、限定されたネットワーク内でしかアクセスできないようなリスクマネジメントの体制を整えておく必要があります。
・コミュニケーションが不足しがち
働き方が多様化すると、9時〜17時まで常にオフィスに人が大勢いる、という環境ではなくなります。
場合によっては、同じ部署なのに何週間も顔をあわせることがないというケースも起こるかもしれません。
対面での関係が希薄になることで、ちょっとしたことを相談しにくくなる、人間関係を築くことができない、という事態も発生しやすくなります。
チャットツールやオンラインミーティングなどで、こまめにコンタクトを取る仕組みを整えると良いかもしれません。
5.まとめ:メリットとデメリットを知ってフレキシブルワークを賢く活用
フレキシブルワークは、欧米ではすでに20年近く運用されている働き方です。
日本でも個を重んじる風潮や、多様性を認め合う価値観の台頭によってニーズが高まり、企業ごとにさまざまな取り組みが実施されはじめています。
フレキシブルワークを導入するには、設備投資や社員への周知が必要なので急に体制を変えるのは難しいかもしれませんが、少しずつ試験的にでも導入することで、変化に強い企業へと変わることができるはずです。
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